Japanische Klassiker mit Furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme
二人は何も知りませんでしたが、読者諸君はごぞんじです。前の章にちょっと記しておいた通り、保君は恐しいものに出あっていたのです。オランウータンではないけれど、同じように恐しい大蛇に出あっていたのです。
保君はあの時、うまく逃げ出すことが出来たのでしょうか、蛇というやつは、足もないくせに、非常に早く走るのです。いくら猿のようにすばやい保君でも、大蛇にはかなわなかったのではないでしょうか。そして、あの恐しい蛇にからだをまかれて、骨もなにもクタクタにしめつけられ、ついにはそのえじきとなってしまったのではないでしょうか。
一郎君と哲雄君は、そこまでは考えおよびませんでしたが、何にしてもただ事ではないと思ったので、出来るだけ手をつくしてみようと、何度も空砲をはなったり、又二時間ほども焚火をつづけたりしましたが、いつまでたっても、保君は帰って来る様子もありませんので、あすの朝早くから、二人で森の中を捜索することに相談をきめ、その夜は、ひとまず洞窟の中の寝床に入りました。
でも、心配で心配で、とても眠られるものではありません。一晩中まんじりともしないで、東の空がしらむのといっしょに、二人はもう洞窟を飛び出し、出発の用意をはじめました。