Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
秀吉から云った。
住職は佐吉を顧みて、
「このとおり大喜びでございまする。佐吉、ようく、おねがいをなさい」
「…………」
佐吉は秀吉を見て、にことしながら、両手をつかえた。何もいわなかったが、秀吉は満足な眼をもってそれに答えた。
「城中へ参ったら、あれらの者と仲よくせねばならぬぞ。――於市、於権、於助」
「はい」
「きょうから、そち達の組に入る石田佐吉じゃ。おとなしいと思うて、あまり虐めるな」
「はい」
「茂助。面倒を見てやれよ」
「かしこまりました」
堀尾茂助は、佐吉に向って、ていねいにいった。
「小姓頭の堀尾でござる。これからは、何分とも」
すると佐吉も、いんぎんに向き直って、挨拶を返した。
「この近郷の郷士、石田源左衛門が子、佐吉と申す不つつか者でございます。よろしくお引きまわしのほどを」
これが十三の少年とは思えなかった。その成人ぶった容子を見て、於市や於権は、寺を立つとき、そっと囁きあっていた。
「オイ、こんどの稚子は、於虎なんかより、よっぽど、生意気そうだぞ」
「さむらい雛みたいに、いやに澄ましていやがる」
「雛ならいいが、らっきょうみたいなやつだ」
「いまに皮を剥いてやろうよ」