Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
灸
いまは勘気もゆるされた。
いや単に怒りを解いたのみでなく、信長の心を、より以上、信じさせたのだ。さりとて秀吉の今日のことばは、一片の阿諛や機智では決してない。かれは飽くまで、
(あとは精かぎり働いて、事実にそれを知らせるのみ)
と、独り胸に誓っていた。
灸
信貴山城の要害は、わずか七日で陥ちてしまった。
こう脆く陥ちたのは、松永久秀の密使が、大坂の本願寺へ援軍をたのみに行く途中、まちがって寄手の佐久間信盛の陣へまぎれこみ、手もなく、捕まってしまったことが、一因である。
信盛は、総大将の信忠と、ひそかに計って、二百余人の僧兵部隊をつくり、
「加勢に馳せつけた」
と号して、信貴山の城へ、巧みに駈け込ませたのである。
総攻撃の日となるや、その埋兵二百余が、城内からも火を放って、暴れ出したのであるから、陥ちたのは当然だった。
いつでも陥ちることが分っていながら、それまで二、三日猶予していたのは、久秀が内々秘蔵の「平蜘蛛の釜」があったからである。かねがね信長が垂涎してやまない名作と聞いていた。
で、信盛から城内へ、
「はや、御滅亡は見えておる。人寿天運、ぜひなきところ。