Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
努めに努めている理性である。
――だから、いったん好まぬ自制をかなぐりすてて、声を大にし、耳朶を熱し始めると、彼の面目は俄然、彼ならでは持たない風貌を帯びて来る。
「……あいや、わが君、しばらくお待ちくださいまし」
「誰だ。滝川一益か」
「一益にござります」
「なにを止める。もっと前へすすめ。なにか、信長に諫言でもこころみたいか」
「諫言と申しては、一益ごときが、烏滸に聞えまするが、何故に、黒田官兵衛の質子を、にわかに、殺せとお命じにござりますか。一応、御熟考のうえで」
「官兵衛の罪をただすに、何の熟考がいるか。小寺政職を説くと偽り、また荒木村重を談合のうえで降してみせると騙り、信長をして、ここ十数日も手出しをひかえさせたのは、まったく官兵衛孝高めの策略であったのだ。――そう秀吉は今頃になって報じて来た。あれもよほどどうかしておる。官兵衛ごときに計られるとは」
「でも、筑前どのを召して、事情をお聞きとりになるなれば。官兵衛の質子の処分も、彼と御相談の上になされては」
「かかる際、平時の処断はとっておれん。秀吉を呼びつけるのも、彼の意見を聞こうためではない。かかる失態を醸した筑前の責めを問うのだ。