Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
「お取り上げになる日を、わたくしたち、どれほど渇望しているか知れませぬ」
「どうやら、許してやる日が近づいて来たようである」
「えッ、おゆるし給わりまするか」
「無条件ではならん。およそ何の功もなき者へ、ただ恩典を与えるということは、われわれ武門にはないことだ。ひとつの功を立てて欲しい」
「……それは、どういう御意でございましょうか」
「高槻の高山飛騨守が伜……あれは十四歳の頃から切支丹に帰依した熱心家だそうだが……師父とは特別に親しかろうな」
「高山右近さまのことをおたずねでございますか」
「そうだ、あの右近の儀であるが――。知っての通り、彼は荒木村重の謀叛に与して、二人の子を伊丹城へ質子となし、共にこの信長へ故なき弓を弾かんとしておる」
「……嘆かわしいことにございます。わたくしたち宗門の友達どもは、どれほどそのために胸をいためて、蔭ながら、天主の加護をお祷りしているか知れません」
「そうか。……だが、オルガンチノ、こんな時、ただ南蛮寺の礼拝堂で、祷ってばかりいたところで何の効き目も顕われまい。――それほど右近の身を案じるなら、いま信長がいいつける命を奉じて、高槻城へ行くがよい。