Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
もともと、日吉の実父の弥右衛門とは、生前、仲のよかった間だし、その後、養父の筑阿弥が、弥右衛門のあとに入夫して、哀れな遺子たちに、辛く振舞っていることはよく知っていたので、義憤に堪えないものがあったのである。
――で、せめて、猿でも一人前になってくれたらと、密かに、亡父のためにも祈っていたが、その日吉が、十八にもなって、まだこんなかと思うと、腹が立ってならなかった。
「まあ、誰かと思ったら、中村のお奈加さんの息子だね。お前さんも、そんなに自分の子みたいに怒鳴ってみたって、仕方がないじゃありませんか。――可哀そうに」
やがて。
外から戻って来た乙若の妻は、取り做して、井戸に冷やしてある西瓜を上げ、日吉にも割って与えた。
「まだまだ、十八ぐらいじゃ、何も分りゃしませんよ。お前さんだって、自分の十八頃を、考えてごらんなさいな。四十を越えても、まだ足軽長屋から抜けられないのが、世間並じゃないか」
「だまっていろ」
乙若は、ちょっと、痛いところを衝かれた顔をして、
「おれはな。おれのように一生を凡々と終っちゃならねえと思うから、これからの若い者には、よけいいうんだ。