Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme
玄翁もさすがにびっくりして、その女に向かって、
「呼んだのはあなたですか。あなたはどなたです。」
とたずねました。
すると女はかすかに笑ったようでしたが、やがて、
「びっくりなさるのはむりはありません。わたしはこの石の精です。」
といいました。
「その石の精がどうして迷って出て来たのです。何かわたしに御用があるのでしょうか。偶然ながら、こうして一晩のお宿を願ったお礼に、何かして上げることがあれば何でもしましょう。」
と玄翁はいいました。
すると女は涙をはらはらとこぼして、
「あなたは有り難いお坊様のようですから、くわしくわたしの話を聞いて頂いて、その上にお願いがあるのでございます。お聞きになったこともあるでしょうが、じつはわたしは、むかしなにがしの院さまの御所に召し使われた玉藻前という者でございます。もとをいいますと天竺の野に住んだ九尾のきつねでした。きつねは千年たつと美しい人間の女に化けるものです。わたしも千年の功を積むと、きれいな娘の姿になりました。するとある日天羅国の班足王という王さまが狩りの帰りにわたしを見つけて、御殿に連れ帰ってお后になさいました。