Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
「判りました」と、四郎兵衛おとなしく答えた。「いずれ主人とも相談しまして、なんとか致しましょう。そう致しますと、勘蔵から別にお願い申した訳ではございませんのですね」
いやに念を押すとは思ったが、半七はどこまでも頼まれたのではないと云い切って別れた。
「変な奴ですね。いやに念を押すじゃありませんか。勘蔵が頼めばどうだというんでしょう」と、松吉は表へ出てからささやいた。
「むむ、どうであんなところの番頭なんていうものは、判らねえ獣物が多いもんだ」と、半七は笑っていた。「いや獣物といえば、あの熊はどうなったろう。侍は叩っ切ったままで行ってしまったんだが、その死骸はどうしたろう。犬や猫とは違うんだから、むやみに取り捨ててもしまわねえだろうが、誰が持って行ったかしら。品川辺の奴らかな」
「そうでしょうね」と、松吉もうなずいた。「品川とばかりは限らねえ。世間には慾の深けえ奴が多いから、何かの金にする積りで、どさくさまぎれに引っ担いで行ったかも知れませんよ。一体あの熊はどこから出て来たのでしょうね」
「それは判らねえ。江戸のまん中にむやみに熊なんぞが棲んでいる訳のものじゃあねえ。