Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
殺されたのはおとくという女で、おもよとお大がその下手人でした」
風はひとしきり吹き過ぎて、風鈴の音はまた鎮まった。老人は檐の方へ眼をやって、「又あつくなる」と、独り言のように云った。
「暑くなりそうですね」と、わたしも云った。
「ええ、降りそこなってしまいましたから……。このあとはきっと蒸します。かないません」
「そこで、その女たちは何者です。まったく武家の娘なんですか」
「なに、みんな小商人や職人の娘で、おとくは十四五の小娘につくっていましたが、実はかぞえ年の十七で、あとの二人も同じ年頃でした。こいつらは今日でいう不良少女で、肩揚げのおりないうちに自分たちの親の家を飛び出して、同気相求むる三人が一つ仲間になって、万引や巾着切りや板の間稼ぎなどをやっていたんですが、下町の方でだんだんに人の眼について来たので、このごろは武家の娘らしい姿に化けて、専ら山の手の方を荒しあるいていたんです。ところで、その当日、三人が連れ立って新屋敷を通りかかると、例の蛇の一件で大勢の人があつまっている。三人もそれを覗いているうちに、お大が小声でこんなことを云い出したそうです。
『どんな玉が這入っているか知らないが、あの蛇の中へ手を突っ込むことは出来まいね』