Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物記 (しょくぶつき) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 165.848 Zeichen · 327 Bildschirme
まず第一は今日植物学者流のいうキノクニスゲ一名キシウスゲの事ですが、この和名は私の付けたものです。しかしこのスゲには、もっとずっと以前に既にその名があったから、今後はその最旧の名で呼んだらいいでしょう。またそうしなくちゃならないのです。すなわち明治十年六月に東京博物局の職員小野職※、田中房種、田代安定、中島仰山、織田信徳の諸氏が勢州から紀州の地に植物採集を試みた時右のスゲを大島辺に採集し、これにクロシマスゲ(九竜島スゲ)の新名を下した。ゆえにこのクロシマスゲはこのスゲの本名である。
第二は羊歯類の一種で今日オオクボシダと呼んでいるものもまた同じく明治十年六月上の博物局員一行によって早くも紀州で採集せられた。すなわち本羊歯の本邦で発見せられた第一番である。ゆえにこの羊歯は紀州とは縁が深い。
東京大学植物教室の大久保三郎氏がこれを相州箱根の蘆の湯附近で採ったのはずっと後の事で、すなわちこれは本品第二の発見である。
この大久保氏がこの羊歯を採集した時分、その標品を検定しそれに命名した同大学の矢田部良吉氏は、上に記した紀州での出来事を知らなかったものだから、本羊歯は正に大久保氏が発見したものと思って、それでそれをオオクボシダと名付けたのである。