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Japanische Klassiker mit Furigana

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がくせいものがたり

楽聖物語

野村 あらえびす

Lesen Sie 楽聖物語 (がくせいものがたり) von 野村 あらえびす (のむらあらえびす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.667 Zeichen · 381 Bildschirme

Aozora Bunko

「救世主」の感激

「あなたは女悪魔さ。そいつはよくわかっているが、この俺が悪魔の王だってことを見せてあげようよ」そう言って、ヘンデルは皮肉な微笑を、強靭な感じのする頬に浮べた。

続いてハッセとポルポラがヘンデルの敵に回った。艱難は後から後からと続いた。一番深刻にヘンデルを悩ましたのは、経済的な破綻で、続いてはその巨大な肉体を病床に投げ込んだ重病であった。しかしヘンデルはその間にも名作「アルキーナ」を作り、僅々十日間で「アレキサンドルの祭」を書いた。

一七三七年春、五十二歳のヘンデルはとうとう中風にやられてしまった。右半身がきかなくなり、頭さえも冒されたのであるが、災禍はそればかりではない。同時に彼の劇場は破産してしまったのである。失意のドン底に投げ込まれながら、温泉場に送られたヘンデルは、なんという奇蹟、秋の末には回復して、再び闘いの場へ登場したのである。

しかし災禍はそれっきりヘンデルを見捨てたわけではない。債権者は日々彼を追求して、牢獄の扉が巨人の背に迫ることも少なくはなかった。

「救世主」の感激

ヘンデルの創作力はまことに超人的であった。一つのオペラを二週間で書くことは珍しくなく、時には二つのオペラを同時に書くことさえあった。