Japanische Klassiker mit Furigana
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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.788 Zeichen · 299 Bildschirme
「…………」
「言えないのかね? 言えなければ撃とうかね?」
心持照準を挙げてベナビデスの心臓と覚しきあたりへ、凝乎と銃口を向けていた。
「……い……い……言います……言います……ご、後生ですから助けて下さい……どんな謝罪でもします……ど……どんな謝罪でも……ちょ……ちょっと待って下さい」
歯の根も合わぬくらいガタガタ顫いであった。私は照準をまた心持下げてくれた。
「どんな謝罪をしてくれるのかね……?」
「二百万ペセタ……三百万ペセタ……六百万ペセタ……」しどろもどろであった。何を言ってるのかもはや自分にもわからなかったであろう。
「みんな差し上げます……どんな謝罪でもします……ご、後生ですから……い……命だけはお助け下さい」
「そんなに命が惜しいのかね?」
「ご、後生……一生のお願いですから命だけはお助け下さい……命さえ助けて下されば、も、……もう、どんな御相談にでも乗ります……ど……どうぞお願いですからお助け下さい、お願いです」
「私も命が惜しかった! しかし今日はここへ棄てに来たのだよ、その代り君の命も貰おうかと思ってね。さ、大分話が長くなった。そろそろ撃とうかね?」