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Japanische Klassiker mit Furigana

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いんじゅうトリステサ

橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇 (いんじゅうトリステサ) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.788 Zeichen · 299 Bildschirme

Aozora Bunko

て、天日もなんとなく仄暗く、背筋からもう一度総毛立ってくるような気持が感ぜられてくるのであった。

しかしともかく、その素性もわからぬながらにこうして眼前に屍体がある以上は、これをいかに処置すべきかが今の問題なのであった。穴を掘ってここに埋めようかと思ったが、それはいかにも忍びぬことであった。よって私は、ひとまずここでその日の測量を切り上げてあたりの木を切ってこれを組み合せて急造の担架を拵え、一応キャンプまで搬んで、その上で、他の技手たちとも相談することに意を決したが、意外にも土人たちは急に強硬な反対を唱え出したのであった。彼らの言うところ、見るところではこうなのであった。

二匹のゴリラはここでこの婦人を争って、烈しい格闘を演じたのであった。そしてその二匹のゴリラのうち、いずれか一匹が勝って婦人を殺し、しかもそのゴリラは決して婦人の屍体を棄てて去ってしまったものではなく、たとえ屍体となっても、あくまでもこの婦人を自己のものとすべく、きっと夜になれば、またこの場所へ帰って来るに違いない。その場合に、もしこの場所の屍体を自分たちが搬んでしまっていたならば、必ずそのゴリラは憤怒して、自分たちのキャンプを襲うて来るに違いないというのであった。