Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
よっぽど、御用心なさらぬといけません……。旦那様、それはもう容易ごとではございません」
「しかし……しかし……あの木の下から曲ったところで……赤名山という山の麓を曲った辺に家を拵えて住んでるといった……確かにそういった……」
「家ではございません……お嬢様のお墓がそこにございます……お墓が二つ、並んで建っております……ああ、旦那様は魅込まれておいででございます……旦那様があの道をお通りになったんで、それでお嬢様たちが出ていらしたに違いございません……ともかく旦那様、えらいことでございます。詳しいことを知っておりますものが、スグ向うに住んでおりますから……今、その人間を呼んでまいりますから、チョックラお待ち下さいまし」
魂も身に添わぬらしく、またソソクサと亭主は出ていってしまいましたが、夢に夢見るような気持で茫然としているうちに、私にも、自分の顔色が変ったのが、自分ながらわかるような気持でした。
なるほどそういわれてみれば、あるいは、ジーナもスパセニアも死んでいるに違いありません。さっき逢ったあの顔! あれは確かに、この世の人間の顔ではありません。久々で私に逢いながら、あの青白い顔……沈み切った力ない顔……ほほえみながら口も碌々きかずに……。