Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
かえってこの人々に教えられて、色々なことを知りましたが、子供の頃は痩せて弱そうな子であった判事が、今では身体の丈夫な、しかし、非常に寡黙な、むしろ陰鬱に近い性格の人であるということなぞもその一つでした。ああ真面目過ぎてもどうでしょうかねえ? 学者、教授ならかまわないが、判事は生きた人間を裁くんですから、もう少しはくだけて明るさがあってもいいと思うんですがねえ、と、私の話相手をしている安井という判事は言うのです。人間らしくとはどういう意味か知らんがあの人は心が優しくて同情心がなかなか深いぜ、司法官としては立派なものだと思うがねえ、と総務部長が答えているのです。
「もちろん棚田さんの人格については云々しませんさ! しかし僕はあの人は道を誤られたんじゃないかと思うのですよ。あの人は作曲家になって自分一人の天分をコツコツと掘り下げて行くべきはずだったと思うんです。芸術家として生きるように、運命づけられた方じゃなかったかと思うんですがね。だからあの方は自分でも意識せずに、随分悩んでられるんじゃないでしょうか?」
「へえ! あの人は作曲をするんですか?」
と、びっくりして私は口をはさまずにはいられませんでした。