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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme

Aozora Bunko

次郎と運平老とが剣道をすまして帰って来ると、またみんなが茶の間に集まって、パイナップルの罐詰をあけた。運平老と徹太郎とは、何かにつけ恭一と次郎とをそっちのけにして、例の調子で論戦を始めるのだったが、話題はいつも世間ばなれのした、罪のないことばかりだった。そして、どちらに歩があっても、最後はきまって高笑いに終った。恭一と次郎とは、話がわかってもわからなくっても、何か自分たちの知らない新しい世界を見せられるような気持だった。

三時きっかりになると、徹太郎が、だしぬけに言った。

「さあ、もう帰る時間だ。これから叔父さんが迎えに行かなくても、ちょいちょいやってくるんだぜ。」

次郎は未練らしく恭一を見たが、恭一はすぐ帰る挨拶をした。するとお祖母さんが、心配そうに、徹太郎を見て、

「次郎ちゃんは正木に帰るんじゃないのかい。一人でいいのかね。」

「いつも一人ですよ。……ねえ次郎君。」

と、徹太郎は次郎の頭をくるくるなでた。次郎はうつむいていた。

「ほう、いつも一人か。」

と、運平老はまじまじと次郎の顔を見ていたが、

「これからは、町に行ったら、帰りにはきっとここにも寄ることにするんじゃぞ。