Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme
「そうか。しかし、今日そんな時間があるのかい。」
「ええ、朝のうちにお伺いすれば、夕方の汽車には間にあいますから。」
「すいぶん忙しいね。」
「もしか間にあわないようでしたら、迷惑でも、こちらにもう一晩泊めていただくつもりで……」
「そりゃあ、ここに泊るぶんには、幾晩でもいいさ、お前の都合さえつけば。……じゃあ行ってくるかな。」
「はい、是非そうさしていただきます。……それで、あのう、坊ちゃんをおつれ申したいのですけれど。」
「なあんだ、そうか。ゆうべのうちにちゃんと次郎と約束が出来ていたんだね。はっはっはっ。」
「いいえ、決してそんなわけではございません。あたし、大巻さんへは、はじめてですし、だしぬけに一人でもどうかと思いますものですから……」
お浜はまじめだった。俊亮はやはり笑いながら、
「そりゃあ、次郎をつれて行くのに相談はいらんよ。行くなら、やはりあれをつれる方がいいね。しかし……」
と、俊亮は急にまじめな顔になって考えていたが、
「お芳も、大巻にはしばらく行かないようだが、あれもいっしょだと、なおいいね。」
「そうお願い出来れば何よりですけれど、急に、ご無理じゃございませんかしら。