Japanische Klassiker mit Furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lesen Sie 渡良瀬川 (わたらせがわ) von 大鹿 卓 (おおしかたく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 280.528 Zeichen · 557 Bildschirme
かくのごとく鉱業者一人を法律の外において我がまま跋扈をさせるということは、とりもなおさず治外法権というものを内地にこしらえて、その執行権を与えておくと同じでございます。外務大臣、司法大臣も、自分で警戒を加えなければならないと存ずる。かようなわけでは内地雑居が行われた時、何をもって外人をして我が国の法律を遵奉させることが出来ますか」
正造の語勢はますます鋭く、その大きな顔はまっ赤に充血して、ギラギラと汗に光っていた。
「それだけの害があるのに、何故、今日まで被害地方の人民は騒ぎ出さないか。騒ぎがあまり遅いではないか。また今日となっても声が低いではないか。という疑がなければならない。それに就きましてはどこまでも被害地人民の有様を申し上げて、大いに弁解しておかなければならないと思います。当路の人にもよくこれを聴かしておかなければならない。……渡良瀬川の下流に在る被害地の今日の境遇は、声を出す能わざるに至っている」
なぜ声を立て得ないか。正造は憤懣を抑えた切々の語勢で、地方農民がすべてを天災なりと諦めることに馴らされて、怒りを知ること他郷の者より少い性情であることを説きだした。