Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Lesen Sie 渡良瀬川 (わたらせがわ) von 大鹿 卓 (おおしかたく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 280.528 Zeichen · 557 Bildschirme

Aozora Bunko

第五章

今日の対談の成行を心配して、帰村を延ばして詰めかけていた者たちである。総代たちはその場で彼等に取囲まれながら、会談の内容を報告した。聴くものの顔にもやや愁眉をひらく気配が動いた。

第五章

三月初旬多数の被害民が請願のために上京した顛末は、都下の各紙が数日にわたって報道したから、世人の視聴もいくぶんはこの問題に注がれた。真相を明かにして一般識者を同情として獲得するにまたとない好機会である。未だその報道が記憶に残っている間に第二回の演説会を催したいというので、津田や松村が青年たちを奔走させた結果、本郷の中央公会堂を借りて三月六日に実現の運びになった。

弁士は高橋秀臣、福田又一、須藤鉱作、松村介石、津田仙、単税太郎事米人ガルストの順序で、殿りを正造が承ることになっていた。聴衆も堂にあふれるばかりで、それぞれ得意の論調で熱弁をふるって最後の番になったが、控室に正造の姿が見えない。聴衆が待ちかねて騒ぎだした。係の者が気をもんで宿へ電話をかけると「きょうは大事な演説ゆえ頭を休めるつもりで昼寝をしたところ寝過してしまった。これからすぐ馳けつける」という返事である。