Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
新田先生は、モロー彗星が地球に衝突する日までが、なるべく長いことを祈りながら、最も大事なことを博士に尋ねた。
「衝突の日のことか。つまり地球最期の日は何月何日かと聞くのじゃな。ふふふ、それはなかなか重大問題じゃ。うっかり答えることは出来ない」
「博士。ぜひ教えていただきたいです。それによって、僕たちは、用意をしなければなりません」
「なに、用意をする? 用意って、なんの用意をするのか。お前たちがどんな用意をしようと、結局むだなことじゃ。おとなしく死んでしまうがいい」
博士は、地球とモロー彗星との衝突する日を、なかなか言おうとはしなかった。新田先生は、ますますいらいらして来るのだった。
「もし、博士。なぜそれをおっしゃって下さらないのですか」
「まあ、いいよ。そんなことを聞いても、なんにもなりはしない」
博士は、頑として言わなかった。
「まだ一年ぐらい先ですか」
「さあ、どうかな」
「それとも一箇月後でしょうか」
「さあ、どうかな」
博士は、同じことを言いながら、望遠鏡にしがみついている。
「どうしても、おっしゃって下さいませんか。では、よろしい。僕は、誰かほかの天文学者のところへいって、それを聞いて来ます」