Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

「でも、丸木さん。おまわりさんにつかまると、大変なことになるから、早く自動車をおとめよ」

「いや、とめない。もしとめると、わしは、また人間を殺すだろう。なるべく、手荒いことはしたくないからなあ」

そう言って丸木は、スピードをさらにあげて、芝公園の森の中に自動車を乗入れた。

芝公園の森の中にとびこんだ自動車は、小石をとばし、木の枝をへし折って、森かげをかけぬける。

公園の出口が見えた。

非常召集の命令が出たとみえ、森の出口のところには、棒をもった警官隊がずらりと人垣をつくって通せん坊をしているのが見えた。

「あっ、あぶない!」

「なに、かまうものか。向こうの方で、この車に轢かれたがっているのだから」

怪人丸木は怒ったような口調で、このような言葉を吐くと、あっという間に自動車を、その人垣の中におどりこませた。

「ああっ!」

千二は、もう目をあけていられなくなった。彼は、両手で自分の目をふさいだ。

自動車の前のところへ、何かぶつかったような音を聞いた。車体はぎしぎしとこわれそうな音を立てた。

だが、千二が、ふたたび目をあけてみると、自動車は、相かわらず、すごいスピードで町を走っていた。