Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「あっ、首!」
怪人の腕のさきに、一箇の首が生えていた。――いや、怪人はマントの下で、左手に自分の首を提げていたのであるが、新田先生のはげしい突っぱりによわったものと見え、マントの下から左手を出したとたんに、提げていたその首があらわれたのであった。
何をするのか怪人!
彼は、自分の首を持上げると、とつぜん自分の胴にすえた。――これで、今まで首のない怪人に、はじめて、首が生えたのであった。
「おお、きさま!」
新田先生は、丸木の顔をにらみつけた。
怪人丸木は、低くうなりながら、左手でしきりに首をおさえている。
それは、どうやら一たんはずれた首を、胴の上に取附けようと、一生けんめいにつとめているものらしかった。
人間が、首をおとして生きていることも、不思議きわまる話であるが、一たん下におちた首を、もとのところへ取附けようとするのも、へんな話であった。
読者は、こんなばかばかしい話に、あきれられたことと思う。まったくのところ新田先生も、この有様を見て、あきれきっているのである。
だが、これはまだ説明してない、一つの秘密があるのだ。それが何であるかは、まだ話をする時期になっていない。