Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
その時、火星人の腕のつけねに妙な音がした。ぎりぎりぎりと、何か歯車で鎖を巻くような音だった。
「何をするっ」
先生は、必死になってそれを防ぎながら、火星人の目を見た。
火星人の目は、じっと遠いところを見つめているようであった。ガラス玉のような、うつろな動かない目であった。
そのくせ、火星人の腕はのびて、先生の頭をめがけて、はげしくうちおろすのであった。
「あっ!」
先生は、受損じて、頭が割れたかと思った。そうして、ふらふらと倒れそうになったので、先生は前後の考えもなく、火星人の胴中に抱きついた。
すると、火星人はあわて出したようであった。そうして急に弱くなって、ごろんとその場に倒れた。
新田先生は、火星人を下に押さえつけたまま、ふうふうと苦しい息をはいた。何かどなりつけてやりたかったが、あまりに息切れがはげしくて、声を出そうにも、声が出なかった。
下になっている火星人は、両手、両足を動かして盛にもがいた。
ひゅう、ひゅう。ぷく、ぷく、ぷく。
火星人は、妙な声をあげてうなった。
新田先生は、この時火星人の体について、重大な発見をした。
それは、ひゅうひゅうぷくぷくと言う声が、火星人の口から出ていないで、のどのあたりから出ていることだった。