Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「いや、わしたちは、こう考えているのです。人間だけを火星に持って行ったのでは、向こうで、人間がくらしに困るかと思う。だから、あらゆる植物や動物を、持って行ってあげようと言うのです」
「なるほど。そういうわけですか」
新田先生も、丸木の言葉が、ようやくわかったような気がした。
「では、そのへんで、わしたちの申出を、承知してくれますね」
「いやいや、丸木さん」
と、先生はあわてて、丸木をさえぎり、
「その話は、いくら私に相談をかけられてもだめです。政府に話をして下さい」
すると丸木は、ぶるぶると体をふるわせ、
「どうも君は話のわからない人間だ。もうよろしい。わしたちはこんなことで、ぐずぐずしておられないのだ。兵団長は、もうこれで十五へんも、話はきまったかと聞いて来られた。この上、ぐずぐずしていると、わが火星の大計画はくずれてしまって、とりかえしのつかんことになる。……」
と、丸木は妙なことを口走って、しきりに足ぶみをした。
新田先生は、丸木の言った言葉の中から「兵団長」だの「わが火星の大計画」だの「とりかえしがつかん」だのと言う謎のような言葉を、頭の中でおさらいをしてみて、不審顔であった。