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Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

丸木は言葉のおしりに、力を入れて言った。

千二は、丸木が何を言出すかと、だまって、待っていた。

「いいか。忘れないように、よく聞いているんだぞ。ここでお前のからだを自由にしてやる。しかし買物が終らないうちに逃出したりすると、お前の命があぶないぞ。命が惜しければ、よく言うことを聞くんだ。わかったか」

千二は、丸木からおどかされて、ほんとうのところは、腹が立った。

(なにを、この野郎!)

と思った。千二少年も日本人である。むやみにおどかされて、それでおめおめ引込んでいるような、弱虫ではない。だが、この場合、千二は、丸木ととっくみあいをする時ではないと思ったので、

「僕、逃げたりなんかしないよ」

と答えた。

「逃げないと言ったな。よし、その言葉を忘れるな。ふふふふ。やっぱり人間という奴は、命がおしいとみえる」

と、丸木は、ふふふふと、鼻の先で笑いながら、千二を袋の中から、ひっぱり出した。

「さあ、ちゃんと立ってみろ。うしろを向いて、しっかり立てと言うんだ」

千二の足は、ふらふらだった。袋の中で、へんな工合に足をまげていたので、足が変になっていた。

丸木は、千二の頭の後で、ごとごとやっていたが、そのうちに、千二の目の中に、ぱっと夜の光が飛びこんで来た。