Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
すると丸木は、ふてぶてしく、むぎわら帽子をゆすりあげて、
「逃げたわけではない。この火星に、もどって来た方が得だということが、わかったからだ」
「ふん、負けおしみを言うな」
と、博士がやりかえした。
「負けおしみではない。げんに、おれは、こうして博士よりは、得な立場に立っているのだ。ふふふふ」
「得な立場だって。なにが得な立場だ。きさまを、やっつけようとすれば、すぐにも、やっつけられるのだ。大きなことを言うまいぞ」
博士は、丸木をたしなめた。
「なに、大きなことを言うなだって。ふん、それはこっちで言うことだ。地球の人間がこの火星にやって来て、大きな顔をしているやつがあるかい。お前たち三人を、やっつけるなんて、それこそ一ひねりでいいのだ」
丸木も、なかなか負けていない。
だが、蟻田博士は、そんなおどかしに、びくともせず、
「おい、丸木よ。からいばりは、もうよして心をあらためてはどうか。一体、火星の生物が、地球の人類よりもえらいと思っていることが、あやまりだったと、はっきりわかったはずだ。きさまは、地球の上でわしたちのために、さんざんな目にあったではないか。一つここで心を入れかえ、前の火星女王の遺児であるロロとルルの味方となるつもりはないか。