Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
目の下には、人間のように鼻がない。そうしてすぐ口のようなものがある。口というよりは、くちばしといった方がいいかも知れない。形はたこの口に似ている。しかし、かなり長くてのびちぢみする。よく見るとそのとびだした口吻には、葱についているような短い白い根のようなものが生えていて、ひげのように見える。だが、これはよく見ないとわからない。
これが、丸木の、いつわりのない顔である。その下に短い胴があって、その下には長い根のような足だの、手だのがある。
蟻田博士は、おそれげもなく、丸木の方へじりじりとせまっていく。
はじめは、たいしたいきおいであった丸木も、博士のえらさを知っているから、博士に出てこられると、すこし、おじけづいた。博士が一歩すすめば、丸木は一歩しりぞく。
「おい、丸木。なぜ、にげる」
「うむ。にげるわけじゃない。これも、作戦のうちだ」
いいわけをしながら、さがっていく丸木であった。勝ち負けはもう、はっきりしているようであった。
「丸木。にげるな。一騎討でこい。くるのが、おそろしければ、降服しろ。そうして、ロロとルルの旗の下にはいれ」
「だれが、そんな、はなしにのるものか」