Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme

Aozora Bunko

「はて、丸木め。どこへ、はいってしまったのか」

と、蟻田博士は言いながら腰をたたいた。

こっちは、千二少年であった。

いつの間にか、ひとりぼっちになってしまった。

前面の森の入口には、十数名の火星兵がこっちをにらんでいたが、それも千二のもっているふき矢におそれをなしたものか、いつとはなしに、かずがへって、やがて一人残らず、どこかへ、すがたをかくしてしまった。

こうして、千二は全く、ひとりぼっちになってしまった。

「困ったなあ。火星の上で、まよい子になるなんて、いやなことだなあ」

地球の上のまよい子ならどうにかなるが、勝手もわからなければ、まるで生まれがちがう火星人国で、まよい子になってしまっては大困りだ。

「先生はどこへいったのかしら。それから博士も見えない」

千二は途方にくれてしまった。

これから、どうしようかと考えているところへ、ぱたぱたと足音のようなものを耳にした。

「だれ?」

千二がうしろをふりかえるのと、火星人の触手のようなものが、彼の腕にくるくるとまきつくのと同時であった。

「あっ」

千二は、おどろきのあまり立ちすくんだ。

彼をつかまえたのは、ほかのだれでもない。