Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

三

それがというと、養子の奴が、飛んだ癇癪持で、別に、他に浮気なんぞするでもなしに、朝から晩まで、お雪さんを苛めるんだってね。今まで苛めていた継母さえ見るに見兼ねると云うんだから酷いではないか。ねえ、姉さん。

それに、はじめお雪さんを無理強いにした言草が、私の内の楓の樹で、それをお雪さんが太く庇って伐らさなかったからこんなことが起ったんだってね、……そしてなぜ楓の樹を伐らさなかったろう。それは一ツ貢さん、あなたが考えて見ておくれッて継母が言いましたさ。」

煙管をば取りあげつ。小親は煙草の箱弾きながら、

「そして。」

「私、考えた。」

三

「何だか分りませんッて、継母には言ったけれど、考えて見ると、何だかねえ、遠い処に、幽に小さい、楓の樹のこんもり葉の繁ったのが見えて、その緑色が濡れているのに、太陽がさして、空が蒼く晴れた処に、キラキラとうつくしいものが振下って……それにね、白い手で、高い処の枝に結いつけておいでのお雪さんが、夢のように思い出されるんだよ。だもんだから、何だか私のために、お雪さんが、そんな養子を推着けられて、酷いめにあわされているようにね、何ということなしに、我身で極めてしまったんだもの。