Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
きのう、あなたが、いかにも悠々して気分も悪くなさそうに笑っていらっしゃるのを見たら何だか頭が楽になって。きっと、それがきいたのね。この頃うち、頭が苦しくてね、袂の下へつっこみたくて仕方がなかった。
きょうはましですから、もう大丈夫でしょう。この数日間は、おそろしい能率低下ぶりでした。(手帖見たら、でも二三日です)そんなような顔して居りましたろう? 尤も私はいつも丸きおユリで不景気ぶりを表明しないのかもしれないけれど。
マア多賀ちゃんの療治のこともきまって、あとは、ずっとそのお医者の忠告にしたがってやって行けばよいから一安心です。費用は今はとりません。あとで相当のことをしなければならないのですが。
そのお医者はね、親切な人なの。津軽弁でね。ところが全く滑稽なことには、石坂洋次郎と大変よく似ている人なのです。石坂とはこの間座談会で一緒になって、その津軽べんもきいたし、顔も見たし撫で肩で小さい姿も見たし、満喫なので、白い上っぱりを着た人が、まるで似ていたら何だかこたえてしまって。可笑しいでしょう? でも作家は少くとも津軽産は一種の共通性をもっています。