Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

一月十三日

これは本当よ。

あなたの方の御様子が分らないので、こんな半分のんきそうな(本当はそうではないのだけれど)ことかいていて、どんな御気分のところへ着くのかしらなどとも思います。ああ、でもいずれにせよ、秋風よこころあらば、なのだから同じことですけれども。

寿夫さんから手紙来。おたよりを頂いたと。体がよくないのだそうです。どうしたのか。のみすぎでしょう。年賀のあいさつに、お酒をやめろというと野暮のようだが、体は正直な生きものだから、と書いてやりました。

林町の連中は皆丈夫。多賀ちゃんも幸、風邪もひきません。これは何より。私のはまだ、何度も鼻をかみます。今夜どうしても出かけなければならないのに、こんな風でいやだこと。乾いて、こう風がふいて。東京の一番わるいところですね。

一月も、もうじき二十三日ね。火曜日ね。満月は二十五日。大変くわしいでしょう、当用日記にはこういうこともあります。二十三日までに玉子何箇になるでしょう。

呉々かぜをおひきにならないように。あなたは何日がお書き初めでしたかしら。

一月十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕

一月十三日  第五信