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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

いろいろ弱点がありますが、あれは只クロニクルではないわ。あの調子は只のクロニクルにあるものではないわ。それにね、前の手紙でかいたように、文学上の流れが今日は一人のひとのうちに二筋に流れているようなところや、文芸批評を許さずというドイツのまねの気風があることや、いろいろ実に大した有様です。

流れるままにそれに添うて文学現象を並べてゆくことは文学史ではないと考えているのです。だからいろいろここに云われていること、大変有益だし、この次の仕事で高めたいと思います。

そして、再びここで今日つけられる題の感覚ということについて、意味ふかく考えます。つけられる題で、最も健全なものをあみ出してゆく骨折りということの具体性を。

自分のうちに二つの流れを流しつつ、それが相剋する本質であるということについて感覚が麻痺しているようなもののありように対して。文学史の上における文学的堅持というものと、その表現というものの間に生じる差の大さの間におっこちてしまうのね。そのおっこちまいとする方法に二つあって、一つは、文学史的足場の方を移動カメラ式にずらしてずらしてやって来て、表現の可能のそば迄もって来て、本来のカメラのありどころはあすこだったし、であるべきだが、という形。