Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
五月三十一日
ちょいと雀斑のあるような顔をした男の子がかいてあったでしょう、ぷりっとした体で、溌溂として、いい匂いの髪のある。あれもなかなか爽快な作品です。
まだすっかり夏にもならないのに、こんなに夏の詩の物語をしてしまっては早すぎるでしょうか。
でもいいわね、季節のよろこびは、よろこびを期待するそのよろこびの中にもあるのですから。
昨今の世の中はね、五月のへぼ胡瓜という次第なのよ、野菜を目方で売買して居りますから、お百姓さんの心理として、一本でも重い方がいいでしょう、五月のへぼ胡瓜の由来です。
だから私たちの詩についての話ぐらい、ふさわしいしゅんであってもいいでしょう。この頃はどこでもちょいちょい畑つくりよ、うちは駄目ですが。まねして紫蘇でも生やしましょうか。ではね。
五月三十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(紀伊田辺・元島遊園地の写真絵はがき)〕
五月三十一日。きのうは畳あげ、今日は古雑誌の大整理、五十貫売りました。五十貫あって十二円五十銭よ。大したものです。すっかりくたびれて、タバコ一服のつもりでこれを。ベッドの裾のところにあなたの羽織をかけてあります。