Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme

Aozora Bunko

それでもパニック的状況がすんでから手紙を書くというところまであなたの御修業がつんだということは、あなたの誇りでしょうか、それとも私の恥でしょうか。極めて微妙なところであると思います。この間の消息はスウィート・ホーム(!)の門外不出に属すわけでしょう。冬シャツのこと、それからもう一組の袷と羽織、おうけとり下さいましたろう。

ところでね、今、私は少しそわついて居ります。十二日から防空演習が二週間はじまります。二十五日迄。消化が主です。パンフレットをよんでいたら、余り焼夷弾を花火のようにかいてあって、却って心配になると同時に、良妻の本能を目ざまされて、うちがやけて私たちのものがなくなるのはともかくとして、万一真冬にそちらが何もナシになったら困ると急に困った気になり初めました。それについて一つ御勘考下さい。今着ていらっしゃるようなものを、こちらへとることはどうでしょう。こっちなんかね、木と紙よ、そちらは少くともコンクリートよ。来年になって冬ものを一つもないようにしてしまって大丈夫でしょうか(そちらに、のこと)一つ考える必要があります。夏なんかつまりはどうにでもすごせますけれどね。