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Japanische Klassiker mit Furigana

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

賃餅開始の苦心

いる。そうして徐々に、堅実に、全体的の売上げ増進策をはかり、一年三百六十五日、毎日毎日が大売出しの意気込みで、顧客に臨みつつあるのである。

賃餅開始の苦心

ところで、私が売上げ高の平均、すなわち如何にして製造販売の全能力を発揮するかに苦心した一例を挙げると、それには、賃餅引受開始の苦心談がある。

賃餅とは、説明するまでもない東京の一風習であって、年末に各家庭がその必要な正月の餅を仕事師なり、米屋なり、また菓子屋なりに頼み、いつ幾日に何斗何升の餅を拵え上げてくれというのを指すのであって、どこの賃餅屋でも一時に注文が殺到して、なかなかその間に繁閑の平均や製造能率の全力を最し得ないものである。そうして、五年前に菓子屋として最も早く賃餅予約引受けを開始したのは私の店で、しかもそれには非常なる労力平均が伴ったものであった。すなわち賃餅注文者の大部分は、その出来上がりを暮の二十八日に指定し、それでなければ二十七日、二十九日の前後両日を指定する向きが甚だ多く、この三ヶ日は如何に徹夜仕事としても追っ着かぬほどの忙しさであって、余日はたいてい閑散に過ぎるものである。