Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme
「今から十年以前と今日とを比べると、卒業生の心組みに大変な差異が認められるのです。当時は学校を卒業して上級学校へ行かぬものは、多くは家にあって商売手助けをするか、または、よその店に奉公して、やがては父親の業を継ごうという志があったから、卒業の際に生徒に訓えるにもまことに仕易かった。家業に精を出せ、主人に忠実なれ、とか言えばよかった。ところが今日校門を去り行く卒業生のほとんどすべてが今後何をなすべきか、その目的を持たず迷っている。というのは、父兄の営む商売も、百貨店や、公設市場、購売組合等の圧迫を受けて、さっぱり振わない。父兄そのものが自己の営業に不安を懐いているし、この不振の商売に手助け等の必要もない。子供もそれを見ているから、家に居れぬし、外に出て何とか給料をとる仕事にありつこうとする。卒業間際になると、訓えるどころか『先生何か仕事はないでしょうか』と頼みに来る。ところが、百貨店で小店員を募集すると、二十倍三十倍の少年少女が蝟集する今日の就職難ではどうすることも出来ぬ。指導も何もあったものではない」
校長として、一カ所に二十幾年もいたならば、その年々に校門を去り行く少年少女達の心に、その社会の様が反映して、恐しい時世の変化に今昔の感に堪えぬものがあると思われる。