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Japanische Klassiker mit Furigana

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

農家は繭を一貫三円か四円で売らなければならない現状でありますが、その繭を造るに五円五十銭もかかるのであります。それを三四円で売って居ては、養蚕する農家は年々借金が増すばかりであります。

然らば生産費にも当らない生糸の値を誰がつけたかというと、結局日本の生糸を需要する米国人等に売権を握られて、相場を左右されて居るがためであります。

かく生糸は安いのにかかわらず、私がロンドンの商店で試みに婦人用の長い純絹の靴下を買ってみましたところ、それは一足十四円でありましたが、目方をかけてみますと日本生糸の値としておよそ一円四十銭くらいのものでありました。すなわち一円四十銭の糸で造ったものが、十四円で売れる。つまりその原料は売価の僅か十分の一にすぎずして、九十パーセントの利益は、欧米の商工業者の手にはいる。然るに一円四十銭の糸を供給する日本人は、かえって五六十銭の損をして居るのです。

これがもし日本の手に商権があって、外国からぜひ日本に「生糸を売ってくれ」と云って来れば、日本では「桑の原価が二円かかっているから、少しは利益を見て二円五十銭くらいで売ろう」というようになる。