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Japanische Klassiker mit Furigana

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

屋というには少し複雑な内容を持ち、扱う品々に個性というようなものが見えると言われるようになりましたのも、すべてどこをどう目指してとお話できるようなものではなく、ただ自ずと来り結ぶ機縁により、ただその縁に従うて力一杯の努力をいたしますうちに、不知不識ここに至ったものであります。

その機会というようなものは、いつも初めは一つの危機として来るか、あるいは一つの負担として現われました。開業明治三十四年、それから日露戦争の三十七八年までに、中村屋はまず順調に進んでおりました。どうせパン屋のことですから、華々しい発展は望まれませんが、静止の状態でいたことは一月もなく、売れ行きはいつも上向いておりました。それが小口商いのことですから、店頭の出入は目に立ち「あの店は売れるぞ」というふうに印象されたと見えまして、税務署の追求が止まずある時署員が主人の留守に調べに来ました。私はそれに対してありのままに答えました。箱車二台、従業員は主人を加えて五人、そして売上げです。この売上高が問題で、それによると税務署の査定通り税金を払ったのでは、小店は立ちいかないのでした。

それでどこの店でもたいてい売上高を実際より下げて届け、税務署はその届出の額に何ほどかの推定を加えて、税額を定めるのでありました。