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Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

余計な事は言わぬがよい」

「はははは、お気にさわったら許して下さい、全くそんな事は余計でござした。――時に、早くお帰りなさるがようございますぜ、いま老代様に会うだと言って、木曾の荒武者共が村へ入って行きましたから」

老代とは父北畠賀茂のことである、しかも木曾武士と聞いて急にお弓は心配になった、――もしや苅谷兵馬さまの事をかぎつけて来たのではあるまいか?

「伝めがお送り申しましょう」

そう言ってついて来る伝之丞にはかまわず、お弓は猿のように身軽く、密林の急斜面を走り下って行った。――その時分、北畠家の玄関では、十名ばかりの鎧武者が、主の賀茂と相対していた。

「摩耶谷の御一族が、他郷の者と交わらぬという事は知っている」

部将と見える髭武者が言った。

「しかしこの乱世にわずかな一族であくまで独立してゆこうというのは無理な話だ。それより今のうちに木曾殿へお味方すれば、この倍の領地と扶持が頂けるし、永く安全を守護して貰えるというものだ」

「それは有難いお話じゃな」

賀茂は眉も動かさなかった。

「もっともそれについては、当家に摩耶谷の抜け道を記した精しい古図が伝わっているそうだが、近く高山城との合戦にぜひそれが入り用なのだ。