Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
五
五
鋭い横胴、危うし! と見る刹那、又平の体は独楽のように舞って左へ転ずる。力余ってだだだっとのめる兵右衛門、見縊っていただけに怒りを発して、
「や、えいー※(感嘆符二つ、1-8-75)」
踏込み踏込み打ってかかる。
「駄目だ、勘弁、助けて、うわあーッ」
又平は泣声をあげながら逃げ廻っていたが、ついに竹刀を叩き落とされて、
「参った、参った」
と両手を振りながら跳び退いた。――いや骨が折れたのなんの、こんな馬鹿げた勝負があるものではない。兵右衛門ぐっしょり汗をかいている。――とその時、上段に眸をこらして見ていた主水が、
「軍十郎、貴公お立合いなさい」
と言った。
「は? 伊丹氏と立合いまするか」
「又平と勝負じゃ、早く」
変だな、負けた奴と立合えとは訳が分からぬ、軍十郎は心中いささか不平に思ったが、――よしそれなら足の一本も叩き折ってくれようと、
「先生の仰せじゃ、又平来い」
「そ、そ、そんな馬鹿な、わたしは負けましたので、こ、この上やったら殺されます。どうか御勘弁」
「先生の御意じゃ、竹刀を持て」
ぐゎんと呶鳴られて思わず竹刀を執った、ぶるぶるふるえながら夢中で身構える又平、とたんに軍十郎の体が跳躍した。