Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうじょいちばんのり
美少女一番乗り
山本 周五郎
Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme
か」
にやっと笑った老顔のたくましさ、――摩耶谷の人々が勇猛果敢な闘士揃いである事は、この近国に隠れのない事実だった。しかも他国の者には迷宮そのもののような、深い渓谷と密林を擁して出没自在に働かれては、とうてい五千や一万の軍勢で攻めきれるものではない。
さすがに木曾の荒武者もそれは知っていたから、こう真っ向から極め付けられても、わずかな人数では返す言葉さえなかった。
「よし、その言葉を忘れるな」
そう強がりを言って、口惜しそうに部下を促しつつ立去って行った。襖の陰からこの様子を見ていたお弓は、事なく納まってほっとしながらも、さすがに苅谷兵馬の身の上が心配になってきた。――木曾方では兵馬が傷を受けて、この谷へ逃込んだ事を知っている。うっかりして、もし見つけ出されでもしたらそれまでだ。
――お知らせしなければならない。
そう思ったが、もうすでに日も傾いている時刻のことで、再び家を出るわけにはゆかなかった。
あくる朝早くと思ったが、人眼が多いのでつい刻を過ごし、八つ半(午後三時)をかなり廻ってからようやく家を抜け出した。気の急くままに、息もつかず走り走って、岩窟の入口まで来ると、兵馬が断崖の外へ出て、傾いた陽を浴びているのが見えた、お弓は嬉しそうに跳びついて来る五郎を押しやりながら、