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Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

勝ち残りました我ら二人の内いずれか、先生の跡目相続を定めて頂いたうえ……」

「分からぬ奴だな」

主水は眉をひそめて言った、

「下郎又平を相手の試合、両人とも己れの勝ちと思いおるか」

「は、その、まさに手前共の……」

「駄目だ、そんなことではまだ古中条流の極意伝授など思いもよらぬ。――よく見よ、勝ったはずのその方たちが、二人とも大汗をかいているのに、又平は汗どころか呼吸も変えてはいなかったぞ」

「し、しかしそれは、その」

「見苦しい、申すな。隠退しようと思ったが、この有様ではとても覚束ない。跡目相続のことは延期とする。いずれもなお両三年勉強するがよい、これまで!」

不興げに言い捨てると、主水は椙江を伴れてさっさと奥へ入ってしまった。

いよいよ大望成就という瀬戸際で、事は意外な方へ発展した。まるで土俵際のうっちゃりである、――兵右衛門も軍十郎もすっかり当てが外れたし、ほかの三人も驚いた。否……驚いたというよりもいささか不服になってきた。

「どうも先生もお年のせいで少し呆けて来たのではないか」

黒板権六がしばらくして言った、「あんな馬鹿下郎を引張り出して我々と立合わすというだけでさえ苦々しいのに、汗をかいたとかかかぬとか、つまらぬことを言って、――これはなんだぞ、気をつけぬと今に、八重樫の跡目をあの下郎に奪われるかも知れぬ