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Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

Lesen Sie 美少女一番乗り (びしょうじょいちばんのり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.583 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

と取りかこんでいた。

金之助は木戸木戸へ急報すると、一度家へ帰って書置の書面を破り、母のことをお奈々に頼んでから、武装をして与右衛門の旗下へ走せつけた。

――もう京へ行く必要はない、機会はここへやって来たのだ、この合戦で一番槍一番首の手柄を立てるぞ!

金之助は勇躍した。

しかし合戦は容易に起こらず、堅固な柵壕を中にして、敵味方の対陣は七日に及んだ。――二月二十一日の夜のことである。お奈々は陣中の金之助を慰めようと、焼餅を作って家を出掛けて行った。ところが西の木戸にある陣場の手前二町ほどのところまで来た時、左手の闇の中で何やら聞覚えのある声がする。

「黙れ、おれのいう通りにしろッ」

低く脅かすようにいっているのはたしかに慶太郎の声である、――もしやまた金之助がいじめられているのではないかと思って、そばの櫟の木陰からそっとのぞいて見ると、案に違わず慶太郎が、片手に刀を抜いて金之助に迫っている。

――あ、危ない!

叫びそうになったがやっとこらえて、お奈々は息を殺しながら見まもった。

白刃を突きつけられた金之助は、顔色も変えずに平然といった。

「刀をおしまい下さい、刀を納めてから用をおっしゃって下さい、足軽でも槇屋金之助は武士です。