Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
同時に秀子さんの方が有望になって来たので有難かった。現に松浦家へ見舞に行くように命じられている。ついてはもうソロ/\その話が出そうなものだと待ち構えていたが、父親は察しがない。
「明日から休むのは誰だな?」
と店のことを訊いた。店員は七月中に手廻しをして置いて八月に入ってから二人宛一週間の休暇を取る。
「門倉君と三浦君です。明日の朝一寸御挨拶に上ると言っていました。先刻はお帰りになったばかりで取り込んでいましたから」
「それにも及ばないが、何処かへ出掛けるようだったかい?」
「さあ」
「出掛けるなら、逗子へ行ったら何うだろうな?」
「さあ」
「今月中宿が明いている。お前は無論もう行くまい?」
「はあ」
と新太郎君は答えたが、もう行かないことに決心していた為め余り明瞭に言い放ったので気が映した。松浦さんの連中が帰京したからのように聞えると思って、
「お父さんがお帰りになったんですから、もう必要がありません」
と念を入れた。
「その次は誰だね?」
「新井さんと金田君です。栗林さんと寛一君は取りません」
「新井君なんか始終青い顔をしているんだから、海岸へ行って色揚げをして来る必要がある。