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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

大切の瀬戸際だ。

「オホヽヽ。私、何だか極りが悪いわ」

「構いません」

「あなたから仰有いよ。あなただって御条件がございましょう」

と秀子さんは見括っている。

「さあ」

「なくて? あって?」

「ありません。来てさえ下されば無条件です」

と新太郎君は益※(二の字点、1-2-22)不見識の程を示す。

「私は何うしてもあるわ。人を計略になんか掛けるんですもの」

「計略って次第でもないんですが……」

「それじゃ何?」

「去年からなんです」

「あらまあ! 狡い人ね」

「ヘヽヽヽ」

「それじゃ私、去年からかゝっていたんですの?」

「計略じゃないです」

「いゝえ、計略ですわ。けれども私、態とかゝって上げるんですから、条件を出す資格があるでしょう?」

「あります。御遠慮なく仰有って下さい」

「申上げますわ。西川さん、私、御両親と同棲は厭よ」

「はあ」

「お母さん丈けなら我慢しますけれど、ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーさんが怖いわ」

と秀子さんは睨む真似をして見せた。

「屹度然うでしょうと思っていましたよ」

「宜くて?」

「えゝ。承知しました」

「それじゃあなたがお店へ通うことにして下さるのね?」