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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

「えゝ」

「教えてやれば宜いじゃないの?」

とお母さんは大束に出た。英語も長唄同様、習いさえすれば一通り出来るものと思っている。

「いや、然うは問屋が卸しません。実用英語ですから、学校でやったのとは勝手が違うんです。半分ぐらいしか分らなくて好い恥を掻きました」

「あれには僕も弱った。仕舞いの方は機械の説明だから、てんで見当がつかない」

と寛一君も門倉君に試めされたのだった。

「意気地のない人達ね。大学まで行っていながら」

「宜いですよ。同情して下さらなければこのまゝ辛抱します。けれどもお母さん、二丁目の増本さんのところのようなことがありますからね」

「厭やなことをお言いでないよ」

「貞吉さんは学校にいた頃から神経衰弱だったんですよ。それを親父さんが無理やりに店へ勤めさせたものだから、首を縊って死んだんです。貞吉君は何うせ親父に責め殺されるんだと言っていました」

「新太郎や」

「貞吉君は弟が大勢あるから宜いようなものゝ、僕は一人息子ですからね。後が案じられます」

「新太郎や、お前は真正に何処が悪いの?」

とお母さんは不安そうな顔をした。

この中休み以来悪い癖がついた。