Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
突然行くと吃驚する」
「それじゃ何うでも逗子でございますか? もっと気の利いたところがいくらもありますのにね」
と細君は今はもう仕方なかった。
晦日の夕刻逗子の駅に父親とお供の寛一君を迎えた新太郎君は、
「お父さん、何んな御容態です?」
と長い顔をしていた。
「お前と同じだ。寝られない」
と答えて、父親は直ぐ俥に乗った。寛一君は荷物を手渡しながら、
「ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーは君の所為だぞ」
「うん」
「覚悟は好いか?」
「うん」
と消息を交換した。尤もその前日に長文の電報を寄越していた。新太郎君はそれと母親の手紙によってイヨ/\遁れられない運命と諦めたから、宿に着くと早々、
「お父さん、私はお父さんの看病を致しましょうか? それとも店へ帰って働きましょうか?」
と屑い覚悟の程を示した。
「ふうん」
と父親は意外に感じた。尻尾を捲いて逃げ出す一途と思っていたところへ、踏み止まって看病しましょうかと来たから気に入った。
「お父さん、長々我儘ばかりして申訳ありません」
「よし。それじゃ帰って貰おう。お前が真面目になれば俺は寝られる」
「はあ」
「万事栗林さんの指図に従って店の仕事に精を出しなさい」