Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

の俊次を、供につれた。

小学校に上ったばかりの光子に、鉛筆や一厘半紙を買ってやった。玩具屋の店先を通るとき、いかにも欲しそうな眼つきをしているので、ゴム毬も買いあたえた。

「俊ちゃんも、なにか、買うて貰いたそうな顔しとるなあ」

マンが、笑って、そういうと、俊次は、もじもじしながら、

「お姐さん、僕、なんにも欲しゅうはないけど、芝居を観に、つれて行ってくれんかなあ……?」

「今から? もう、遅いわよ」

「いンね、ちょうど、ええです。一幕だけ、「虎ノ間」で、結構じゃけ」

「なにが、あっとるの?」

「渡辺ノ綱、羅生門の鬼退治」

「ああ、森の新さんが、やるとかいうとった芝居、今あっとるのね」

「あの、……渡辺ノ綱が、鬼から、兜の錣をグヮシと、ひっつかまれて、ドロドロドロと、天に吊るしあげられるところ、そして、その鬼の腕を、刀でちょん斬るところ――何度見ても、飽かんです」

「前に、もう見たの?」

「二度、見ました」

「まあ、そんなら、三度も見ることはないじゃないの?」

「三度でも、五度でも、毎晩でも、見たいですよ。ええですばい。……お姐さん、そうそう、お姐さんも、ぜひ見なさるがええ。