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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

遊びにも、いろいろあるが、これは、一番あたりまえの丁半だ。この街の堅気の旦那衆も、たくさん見えてござる。どんな素人でも、すぐに覚えられるという奴だ。丁方か、半方かになって、好きなだけを張ればいいんだ。……兄ちゃんは、どっちになさる?」

「どっち、といいますと?」

「丁かい? 半かい?」

骰子の目の偶数が丁、奇数が半くらいのことは、金五郎も知っていた。

「さあ、どっちがええかなあ……?」

「九半十二丁、といってな、二つの骰子の目の組みあわせじゃあ、丁の目が、半より三つ多いことになってるんだ」

「金坊」と、横から、清七が袖をひいて、「丁にしいな。なんぼうでも、多い方がええぞな」

「半にしましょう」

と、金五郎は、いった。

半方の列の間に、わりこんで坐った。

「やあ、これは」

と、何人もが挨拶する。伊予絣の呉服屋、魚屋、質屋の隠居、材木屋――日ごろは半纏や前だれがけで、勤勉に店で働いている商人たちが、眼の色変えて、バクチに熱中している姿に、金五郎は異様な昏迷をおぼえた。丁方の中に、※の顔まで、発見した。

でっぷり肥った五十男が、親分らしい。丁方の中央に胡床をかいて、悠然と、巻煙草をくゆらせている。