Japanische Klassiker mit Furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
親と子
金五郎、マン、勝則の三人は、前夜の遭難を、絶対に、他人に口外しないことを申しあわせていた。内輪の者にも話さない方がよい。もし子分連中にでも知れたら、どんな復讐行為に出ないともかぎらない。歯を食いしばって、小さな闘争を避け、もっと大切な戦いに、全力をあげなければ、と、親子の気持が一致していた。
親と子
静かな夜の空気をふるわせて、安養寺の鐘が鳴っている。九時らしい。よく晴れわたった星空に、天の川がとびぬけて明かるく、きらめく帯になって、頭上に横たわっている。
浜ノ町から、郵便局の横を通って、金五郎と、君香とが、肩をならべて話しながら街の方へ行く。日若座の火災事件について、原田雲井のところに、法律上の相談に行った帰りだった。
金五郎は「夕立」の踊りの話をして、
「ほんとに、びっくりしたよ。お京は、まるで、忍術使いじゃ」
と、いった。
「ほんまに」と、君香も、ためいきをつくようなうなずきかたをして、「あても、お京はんの突飛なのには、あきれたわ。温習会の前の日に、ひょっくり訪ねて来やはって、……そうやなあ、もう、あれから二十五年にもなるのと違いまッか。……どないも、こないもない――一生の願いやさかい、「夕立」